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岡野工業 その3

山下ミツ商店の山下浩希です。

「俺も忙しいんだ。来るな!」と言われたが、自分がしなくてはならない事(出来る事)は直接お会いしお詫びする事しかない。土下座しかない。と思い夕方の羽田行きと返りの最終の小松行きの飛行機の手配をした。

10時半頃だっただろうか。金沢の飲食店さんに顔を出し会社に戻ろうと車に乗りかけた時、携帯が鳴った。「岡野工業の宇田川さんだ。また何か・・・」と恐る恐る電話を取った。

「御迷惑お掛けしています。山下でございます」と弱弱しく出ると
「山下さん、ありがとうございました。注射針今届きました」
「・・・え?・・・宇田川さん意味が解りません。」
「たった今、ゼミを受講した方から送ってきました」
「どういうことですか?」
「講演会場で拾って、こちらに送って下さったのです」
やっと事態を飲み込み「えーーー!」「良かったー」「どうなるかと思いました」

一気に全身の力が抜けた。

夕方6時過ぎ、岡野工業を訪ねた。
「岡野社長、この度は私の不注意で大変な御心配と御迷惑をかけてしまいました。どうかお許しください」

岡野社長は「戻ってきて良かった。これからは気を付けろよ」と初めて会社にお邪魔したときの笑顔で迎えてくれた。胸がジーンときた。

岡野社長を講師に推薦したとき結構強い反対論もあった。でも、どうしても岡野社長に講演して欲しくて説得し実現させた。注射針を無くしてしまい必死で探しながら「この苦労して繋がった御縁をこんな形で終わらせたくない!」と思っていた。

以来、宇田川さんは岡野社長がテレビに出演するときにFAXで知らせて下さったり、私どもが東京のデパートさんに出店すると豆腐を買いに来てくれる。「講演依頼をしてくださった方には連絡していますが、父が講演し終わっても連絡しているのは山下さんだけですよ」と言ってくださった。

「この御縁いつまでも」と願う。

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