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商業界ゼミナール その5 「商いの原点を」

山下ミツ商店の山下浩希です。

「てんびんの詩」の上映に引き続き竹本幸之祐先生の講演がありました。タイトルは「商いの原点を問う」サブタイトルは「売れないのではない 売らないのだ」でした。

私はその講演が始まるまで竹本幸之祐という人がどういう人なのか全く知りませんでした。司会者が竹本先生のプロフィールを紹介し竹本先生が石川県の高松出身でこの映画の製作をした方だと知りました。

竹本先生のお話はかなり厳しくスーパーで働く自分には胸を何回も突き刺される位こ応えました。特に食品には厳しく、加工食品に於いても使用されてる原材料や添加物にまで話が及び「いいかげな食品を売って何がお客様の健康だ!」と大きな声で叱咤されました。

また、全国の小さくても頑張っておられれる店の話(後で映画化される和菓子屋さんや魚屋さん)もされました。

「てんびんの詩」と竹本先生のお話でマルエーさんでの仕事に意欲を無くしかけていた私は商いというものの素晴らしさを知りました。

講演会が終わり竹本先生の著書を買いサインをしていただきました。表紙の裏に「山下君へ 商いの原点を 幸之祐」と書いてくださいました。単細胞の私はその気になり「明日からこの仕事を頑張ろう!!」と拳を握りました。

サインをいただき舞い上がった私は文教会館から近くにある丸の内駐車場まで走って行きました。別に帰りを急いだわけでないのに・・・。(ギターリストの高中正義が中学の時、「ビートルズがやって来たヤァ!ヤァ!ヤァ!」を観て家まで全力で走って帰ったと本で読んだ事があります。たぶんそれと同じです)

竹本先生のお話で「てんびんの詩」には商いというテーマともう一つ子育てというテーマがあると教わりました。商家の世継ぎとしてチャレンジした大作少年、「俺を当てにせんといて」と言って豆腐屋を継がずマルエーさんに就職した私。その時初めて祖母と母が営んでる家業の事が気になるようになりました。

次の日、会社に行き今の気持ちを誰かに聞いてもらいたくてマルエー鶴来店さんにテナントで入っておられる惣菜の北山さんの奥さんに「俺、昨日、○×△・・・で感動したよ」と一人興奮して話しまくりました。

商いの素晴らしさを知り、その世界に身を置けたことに幸せを感じ、その日から私は初めてお客様に向って仕事をするようになったと思います。

1985年2月14日、「てんびんの詩」に出会いました。今、当時を振り返りながら大阪先進スーパー視察に選ばれなかった事にを感じます。ほんとラッキーです。幸せです。単純な男です。

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